八十二銀、普通預金の金利0・001%に
八十二銀、普通預金の金利0・001%に
日銀のマイナス金利導入に端を発する金利の引き下げが、県内金融機関で拡大している。各金融機関が定期預貯金の金利を引き下げたのに続き、八十二銀行(長野市)が19日、普通預金と住宅ローンの金利も引き下げると発表。ほかの県内金融機関にも同様の動きが広がる可能性がある。住宅ローン金利の引き下げは住宅購入者には恩恵となる一方、預貯金金利の引き下げは資産運用を一段と困難にし、家計に逆風となる。
八十二銀行は22日に預金金利の一部を引き下げ、普通預金は現行の年0・020%から0・019%下げて過去最低水準の0・001%とする。100万円の預金に対して年間の利息が10円となる計算だ。このほか定期預金は300万円未満の7年物、300万円以上の5年物をそれぞれ0・005%引き下げて0・025%に、300万円以上の10年物は0・020%引き下げて0・050%とする。
新規利用者を対象に3月1日から適用する住宅ローン金利は、一定の条件を満たした最優遇金利で、変動金利型は0・875%、固定金利型5年は1・15%、同10年は1・40%などと、それぞれ0・10%引き下げる。
県内主要金融機関は、マイナス金利導入決定後の市場金利の低下を受け、定期預貯金金利を相次いで引き下げ、1年物では0・020%で足並みをそろえている。
大手行では三菱東京UFJ銀行が19日、住宅ローンと普通預金の金利を引き下げると発表。三井住友銀行とみずほ銀行も既に引き下げを決めており、3行の金利引き下げが出そろった。八十二銀行以外の県内金融機関も、こうした状況や市場金利の動向も見極め、引き下げも含めた対応を検討する方針だ。
(2月20日)